ポケット型Wi-Fiのメリット・デメリット 本当に向いてる？

ポケットWi-Fiは、小型で持ち運び可能な通信端末で、いつでもどこでも手軽にインターネット回線が利用できる通信手段です。しかし、数ある通信手段の中から、わざわざポケットWi-Fiを選択すべき理由が気になる方もいますよね。

この記事では、ポケットWi-Fiのメリットやデメリット、ポケットWi-Fiを利用すべき人・利用すべきでない人の特徴について解説します。

ポケットWi-Fiを契約しようか迷っている方は、参考にしてみてください。

ポケットWi-Fiとはどのような通信手段か

ポケットWi-Fiとは、持ち運びが可能な小型のWi-Fiルーターのことを指します。家に設置する据え置き型のWi-Fiルーターとは異なり、外出先でも手軽に高速インターネット通信を利用できるのが特徴です。

最近ではリモートワークを導入する企業が増えてきたり、スマホのソーシャルゲームで遊ぶ機会が増えたりと、外出先でも安定したインターネット環境を求める声が多いです。

ポケットWi-Fiは、そんな外出先での快適なインターネット利用を求める人たちに、満足度の高いインターネット回線を提供する通信手段だといえるでしょう。

ポケットWi-Fiを利用する5つのメリット

ポケットWi-Fiを利用するメリットは、以下の5つにまとめられます。

ポケットWi-Fiのメリットは、外出先で使える点だけでなく、利用料金やセキュリティ面でも大きな魅力があるようです。

ポケットWi-Fiを利用するメリットを把握して、実際にポケットWi-Fiを契約するかどうかを判断しましょう。

1.自宅だけでなく外出先でも使える

ポケットWi-Fiのメリットは、外出先でもWi-Fiルーターのスイッチを入れれば、いつでもWi-Fi回線で大容量のデータ通信ができる点です。使用するデータ容量の大きい動画視聴やファイル共有なども、ポケットWi-Fiを活用すれば迅速に行えます。

また、自宅で据え置きのWi-FiルーターをポケットWi-Fiで代用することも可能です。

家の中でも、外でも使えるポケットWi-Fiは、高速のインターネット環境を常に確保しておきたい方にとって、非常に魅力的な通信手段だといえます。

2.初期設定が簡単ですぐに利用できる

ポケットWi-Fiのメリットは、回線設置工事の手間がなく、初期設定もシンプルになっている点です。インターネット回線を開通する際には、工事や初期設定など、初期工事や設定が大変で、契約を悩んでしまう方も多いのではないでしょうか？

ポケットWi-Fiであれば、契約した住所に携帯型のWi-Fiルーターが届き、簡単な初期設定をするだけで、すぐにインターネット回線が利用できます。

「複雑な手続きや設定をできるだけしたくない」という方は、ポケットWi-Fiを利用するメリットが大きく感じられるでしょう。

3.利用料金が安く設定されている

ポケットWi-Fiのメリットは、他の通信手段よりも料金設定が安めに設定されている点です。また、初期工事にかかる費用もかからないのも安心ですね。

	ポケットWi-Fi	光回線	スマホ（大手キャリア）
初期費用	端末代	初期工事、端末代	スマホ本体代
月額費用	4,000円前後	5,000円前後	8,000円前後
キャンペーン	端末代無料、キャッシュバック	初期工事費無料、キャッシュバック	端末代無料、キャッシュバック

また、キャンペーン利用をうまく活用すれば、端末代や代理店手数料が割引、もしくは無料になることも多いです。

月額の通信代を安くおさえるなら、ポケットWi-Fiをうまく活用するのがおすすめだといえるでしょう。

4.セキュリティ面でも安心

ポケットWi-Fiは、セキュリティ面で安心の通信手段です。SSIDとそれに対応するパスワードを一致させなければ、ポケットWi-Fiには接続できません。

そのため、他人があなたのポケットWi-Fiに接続できる可能性は少ないです。

また、ポケットWi-Fiの通信は暗号化されているので、ポケットWi-Fi利用中のアクセス情報に関して、外部には漏れないようになっています。

さらにセキュリティ対策を万全にするためには、定期的にポケットWi-Fiルーター内のファームウェアを更新していくことも重要です。

5.複数のデバイスで同時接続できる

ポケットWi-Fiは、契約している回線で定められたデータ容量に達するまで、複数デバイスで同時接続ができるのもメリットです。

ポケットWi-Fiの回線は同時接続しても、回線が不安定になりにくいのがポイント。テザリングとは異なり、複数デバイスで同時接続しても、遅延の少ない回線を利用できます。

ポケットWi-Fiを利用する3つのデメリット

ポケットWi-Fiの利用にあたっては、以下のデメリットについても知っておきましょう。

ポケットWi-Fiのデメリットを参考にしながら、他の通信手段との比較をしてみてはいかがでしょうか？

1.利用できるデータ容量に制限があることも

ポケットWi-Fiのデータ通信プランには、制限がついていることも多いです。

そのため、ポケットWi-Fiを頻繁に持ち運ぶ方は、自分が使うデータ容量を把握して、データ制限に引っかからない程度のデータ容量プランを選ぶべきでしょう。

料金プランによって、使えるデータ容量にも幅がありますが、目安として月に100GB以上のデータ容量が使えるプランが使い勝手のいいプランだといえます。

2.契約期間に縛りがある場合も

ポケットWi-Fiは、スマホのキャリアプランと同じく、契約期間が数年単位という縛りがついているケースが多いです。

契約期間内によりコスパがいいポケットWi-Fiに切り替えようと思っても、違約金が発生してしまう関係で、簡単には乗り換えが難しいというデメリットがあるでしょう。

長期的なプランの利用を想定して、契約満了まで満足して使い続けられるような、ポケットWi-Fiを選ぶようにしたいところです。

3.場所によっては通信が不安定

ポケットWi-Fiは、サービスを提供する会社によって、インターネットが利用できる地域と利用できない地域が出てくることがあります。

また、インターネット通信を行う場所によっても、電波がつながりにくい場所にいると、インターネットを満足に使えないことも。

そして、ポケットWi-Fiは、他の人がインターネット回線を多く使う時間帯に使用すると、回線が不安定になってしまうこともあります。一般的には、午後6時以降にポケットWi-Fiを利用すると、回線が不安定になってしまう可能性が高いといわれています。

インターネット回線が不安定になってしまう要因を把握した上で、ポケットWi-Fiを最大限に活用していきましょう。

ポケットWi-Fiのメリットが大きい！利用に向いている人の特徴

ポケットWi-Fiにはメリットとデメリットが両面ありますが、どのような人がポケットWi-Fiの利用に向いているのでしょうか？

この章では、ポケットWi-Fiと相性のいい人の特徴として、以下の3つを紹介します。

ポケットWi-Fiの契約について検討している方は、自分のケースと当てはめて考えてみましょう。

1人暮らしで通信料金を抑えたい人

ポケットWi-Fiは、データ通信量が少ない一人暮らしの方におすすめです。安価に契約できるポケットWi-Fiとスマホ回線を併用すれば、通信料金を安くおさえられます。

大手携帯キャリアが提供するポケットWi-Fiであれば、スマホとのセット割引で利用料金が安くなるケースも多いです。

もしくは、格安スマホデータプランとポケットWi-Fiの併用で、大手携帯キャリアのデータプランよりも、安い料金でデータ通信を利用できるでしょう。

一人暮らしで通信費を少しでも安くおさえたい方は、ポケットWi-Fiとスマホデータプランを併用してみてはいかがでしょうか？

テレワークや社外での営業が多い人

ポケットWi-Fiは、出先で作業をする機会が多い方におすすめです。最近では、出社せずにテレワーク型の業務体制に移行する企業も多い中、カフェやレストランなどで作業をする方も増えつつあります。

しかし、外出先にWi-Fiがあるとは限りませんし、インターネット回線の早さや安定性が担保されている訳でもありません。

その点、どこでもインターネット回線が使えるポケットWi-Fiがあれば、急なリモート会議やデータ容量が大きいファイルの共有に迫られても安心です。

できるだけ早くインターネット回線を使いたい人

ポケットWi-Fiは、初期工事や初期設定の手間がかからないので、できるだけ早くインターネット回線を使いたい方に向いています。業者によっては、契約をしたその日の内にポケットWi-Fiのルーターを発送してくれる場所もあります。

光回線やホームルーターの場合、インターネット回線を開通するのに数週間ほど時間を要することがあり、初期工事にかかる費用を支払う必要もあります。

インターネット回線をできるだけ早く使いたい方は、ポケットWi-Fiを契約して、すぐにインターネットを使える環境を作るのがおすすめです。

ポケットWi-Fiのメリットがない？向いていない人の特徴

ポケットWi-Fiを利用しても、デメリットがある方もいます。

この章では、ポケットWi-Fiの利用に向いていない人の特徴として、以下の3つを紹介。

ポケットWi-Fiを契約するメリットが少ないケースを知って、どの通信手段を利用すべきか検討しましょう。

月に100GB以上のデータ通信を利用する人

ポケットWi-Fiのデータプランは、最大で月あたり100GBに設定されているケースが多いです。そのため、それ以上のデータ容量を使う方は、光回線やホームルーターなどのインターネット通信手段を利用するのがおすすめです。

とくに光回線であれば、1日30GBの大容量のデータ通信を利用できる業者もあるので、使用するデータ容量が大きい方は光回線を利用すべきでしょう。

スマホのデータプランだけで満足な人

ポケットWi-Fiを利用しても、メリットがそれほど感じられない人は、使用するデータ容量が少なく、スマホのテザリング機能だけで事足りてしまう方です。外出先で軽い検索機能や資料作成をメインに行う方は、テザリングでも十分でしょう。

具体的には、月に数GBしかデータ通信を利用しない方は、ポケットWi-Fiを併用して、毎月4,000円前後のコストをかける必要性はありません。

あくまでも、スマホ以外で高速のデータ通信が必要とされる場合に、ポケットWi-Fiの契約を検討するのがいいでしょう。

通信速度や安定性を重要視する人

ポケットWi-Fiは携帯性や汎用性が高いですが、インターネット回線の安定性が、周りの接続状況や通信環境に大きく依存してしまいます。

午後6時以降や土日といった、回線が混雑する時間帯や休日の利用を想定している方は、光回線やホームルーターを利用する方が、ストレスが少ない可能性が高いです。

また、光回線や電話回線の通信手段と比較すると、データ通信のスピードが遅い傾向にあります。高速インターネット回線を期待している方は、光回線の利用を検討してみるのがおすすめです。

ポケットWi-Fiで失敗しない！メリットが大きい選び方

ポケットWi-Fiで失敗しないためには、正しい基準でポケットWi-Fiの業者やプランを選んでいく必要があります。

この章では、ポケットWi-Fiで失敗しないための選び方を3つ紹介します。

ポケットWi-Fiの選択に後悔しないためにも、正しい選び方についておさえておきましょう。

コスパがいい業者を選ぶ

ポケットWi-Fiは、業者やプランによって料金体系が大幅に異なります。使えるデータ容量と月額利用料金とを照らし合わせて、コスパが高い業者やプランを選びましょう。

また、業者選びの際には、どのようなキャッシュバックキャンペーンがあるのかにも注意してみましょう。ルーター代金が無料になったり、月額利用料金が安くなったりするキャンペーンを利用すれば、よりお得にデータ通信を利用できます。

通信速度が速いものを選ぶ

ポケットWi-Fiは、ルーターごとの通信速度が異なります。通信速度が遅いと、仕事や動画視聴、ゲームなどに支障をきたす恐れがあります。

具体的には、用途別に以下の水準の通信速度が欲しいところです。

用途	推奨される回線速度
メールやWebサイト閲覧	1〜10Mbps
動画視聴	3〜25Mbps
Zoomなどテレビ通話	10Mbps〜15Mbps
オンラインゲーム	30Mbps〜100Mbps

そのため、業者やプランごとの通信速度の実測値を事前に調べて、できるだけ通信速度の速い業者やプランを選びましょう。

ちなみに、ポケットWi-Fiの実測値を調べるなら、以下のサイトがおすすめです。

参考：https://minsoku.net

対応エリアで選ぶ

ポケットWi-Fiは、対応しているエリアが業者によって異なります。

自分が住んでいる地域にサービスを提供しているのか、またインターネット回線にはつながりやすいのかについて、業者の公式サイトから情報収集するべきです。

住んでいるエリアに対応している業者のポケットWi-Fiを選びましょう。

ポケットWi-Fiのメリットを理解して、本当に利用すべきか考えよう！

この記事では、ポケットWi-Fiのメリットやデメリットを解説。加えて、ポケットWi-Fiの利用に向いている人・向いていない人の特徴をそれぞれ紹介しました。

ポケットWi-Fiは、どこでも高速インターネット回線を利用できるのがメリットですが、回線が不安定になってしまうケースも考えられます。

また、月に100GB以下しかデータ通信を利用しない人であれば、ポケットWi-Fiがおすすめです。ただし、それ以上の容量やインターネット回線の安定性を求める方は、光回線を利用すべきだといえます。

インターネットの利用状況に合わせて、ポケットWi-Fiを利用すべきかどうかを判断して、後悔しない選択をしていきましょう。